法医学の臨床研究
ご遺族の皆様へ
お身内のご不幸に心より哀悼の意を捧げます。私どもが死因究明させていただきました。その際には死因究明の世界的標準の解剖以外に様々な検査を行うことで、より精度の高い死因診断を行わせて頂いております。その結果につきましては、今後の死を防ぐために極めて貴重で、厳正に取扱いさせて頂いております。私ども医学・医療の分野はまだまだ解明できていないことが多く、その一方で将来明らかに出来ることも増えてきていることも事実です。
そこで、これらの貴重な結果につきましてまとめて解析することは、次の死を防ぐことが出来るため、それらの研究をしております。つまり、どの方の死もお役に立てたいと教室員一同進めてきました。これらの研究につきましては、大阪大学の倫理委員会で審査を受け承認を得た研究計画の下に行ってきております。その取扱いについては臨床研究の倫理指針以上の個人保護をさせていただいています。
皆様の中で、上記のような次の死を防ぐ研究への使用について拒否される場合には、下記の教室代表者あるいは各研究テーマの責任者までご連絡ください。その他、ご不明な点やご意見がございましたらいつでもご連絡いただければ幸いです。
大阪大学大学院医学系研究科法医学教室
教授 松本 博志
TEL 06-6879-3112
E-mail: research@legal.med.osaka-u.ac.jp
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現在進行中の研究
令和5年8月現在、大阪大学大学院医学系研究科法医学教室では、以下の研究を進めています。
「法医解剖残余検体を用いた薬毒物検査生体試料調製法の検討に関する研究」
(国立大学法人 大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会 令和5年8月24日承認、第23017号)
「死因究明データの二次利用による「原因不明の死」等の病態解明と「次の死」の予防」
(国立大学法人 大阪大学研究倫理委員会 令和2年9月30日承認、 No.906)
「火災関連死における死亡機序の層別化による法的課題解決への応用」
(国立大学法人 大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会 令和2年7月28日承認、第20120号)
終了した研究
「血中ギ酸定量における機器分析と定量検査キットの乖離の原因探索に関する研究」
(国立大学法人 大阪大学医学部附属病院観察研究倫理審査委員会 令和4年5月17日承認、第21556号)
【終了日】令和5年3月30日
本研究内容は以下の論文に掲載されています。
Yoshida, H. et. al., J. Anal. Toxicol., 47, 338-345, 2022. doi: doi: 10.1093/jat/bkac107