top of page

ご挨拶

私たちの国は世界に先駆けて多死社会となりました。実際に年間160万人の方が亡くなり、警察取扱い死体数も20万人を超えています。また、突然死や自殺は以前として多くの死亡数で推移しており、予防できているとは言えません。

私どもの教室では、以前より、突然死、孤独死・孤立死、自殺、他殺等の様々な社会に重要な課題に対応して参りましたが、「次のいのちを守る」ために、さらに予防に向けた大きな課題克服を求められたと認識しております。

スクリーンショット 2020-12-18 185404-crop-u4466.jpg

第七代教授 松本 博志


私どもの教室では、死因究明に際し、単なる解剖のみならず、解剖中に実施される生化学検査や自動血算検査、血液ガス検査、簡易薬物検査、簡易ウイルス検査に加え、最先端質量分析機器を使用したアルコール類や薬毒物分析検査、次世代シーケンサーを用いた全エクソーム検査等を駆使しており、司法機関の嘱託に応え、また、医療事故調査制度の死因究明第三者機関として、日本の安全安心な社会や医療安全等に貢献してきました。

このデータは一人の人に関する医学的データとしては質量ともに世界最大のものです。これらのデータを用いて次のいのちを守る研究は私どもに課された義務と解釈しております。2020年に以前より申請していた研究が承認され、保管データを用いた解析が進みつつあり、少しでも早く次のいのちを守りたい一心です。

一方で、不足する死因究明人材の育成も行っており、平成26年から文部科学省特別経費による「「死因究明学」の創造と担い手養成プラン」事業を開始して、大学院に「死因究明学コース」(学位はMPH)を設置、6つの科目等履修生高度プログラムを作り、社会人を対象にした高度専門教育にて死因究明人材の育成に勤めて参りました。

令和5年度からはこれを発展する形で「次のいのちを守る」人材育成教育研究拠点となり、「次のいのちを守る人材育成教育研究センター」(The Education and Research Institute for Death Control and Prevention, iDeaC)を設置しました。これは高度専門教育の全国的普及や法案や政策、行政施策の立案の研究、最先端のデータ解析研究を行うものです。より一層、高度な死因究明を行うとともに、死因究明学の教育研究に邁進します。

是非とも志を同じにする方に参画いただき、ご一緒に高度な死因究明とそして一人でも多くのいのちを救っていただくことを願っております。医師を含む医療関係者のみならず、若い学徒から高齢の方までお待ちしております。

令和8年4月1日 松本 博志

教授プロフィール

大阪市阿倍野区出身。平成6年に京都大学医学助手(法医学教室)となり、平成9年ハーバード大客員研究員(病理学),平成14年札幌医科大学教授(法医学・アルコール医学講座)を経て, 平成25年より現職。平成26~平成30年には大阪府監察医事務所長を兼務。大阪大学大学院高等司法研究科(法科大学院)や法学部でも教員を務める。

趣味は野球と水泳。野球のポジションは投手でその面白さを札幌医大時代に野球部学生と院生(共に現在整形外科医)に教わりはまる。11種類の変化球を投げられるまで成長した。大阪大学に採用後は職員野球部に入るとともに医学部野球部の監督・部長を務めているが、どちらも練習と試合に出られないのが悩み。水泳はオールラウンダで、ここ9年泳げていないが、来年の世界マスターズ(関西開催)で…と妄想を膨らませる。SUDOKUと自己満の詩作は飛行機移動中にて。

bottom of page