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ご挨拶

新型コロナウイルスがパンデミックを起こして3年が経ちました。この間、新型コロナウイルス感染による死亡の死因究明やワクチン接種後死亡の死因究明、超過死亡数と大きく3つの課題が私どもに課されています。

私どもの教室では、以前より、突然死、孤独死・孤立死、自殺、他殺等の様々な社会に重要な課題に対応して参りましたが、そこにさらに課されたと認識しております。

第七代教授 松本 博志

私どもの教室では、死因究明に際し、解剖のみならず、迅速の生化学検査や自動血算検査、血液ガス検査、簡易薬物検査に加え、各種質量分析機器を使用した薬毒物検査、次世代シーケンサーを用いた全エクソーム検査等を駆使しており、司法機関を中心とした嘱託に応えて日本の安全安心な社会に貢献してきました。

このデータを用いて次のいのちを守る研究は課された義務と解釈しております。2020年に以前より申請していた研究が承認され、保管データを用いた解析が進みつつあり、少しでも早く次のいのちを守りたい一心です。

一方で、不足する死因究明人材の育成も行っており、平成26年から文部科学省特別経費による「「死因究明学」の創造と担い手養成プラン」事業を開始して、大学院に「死因究明学コース」(学位はMPH)を設置、6つの科目等履修生高度プログラムを作り、社会人を対象にした高度専門教育にて死因究明人材の育成に勤めて参りました。

令和5年度からはこれを発展する形で「次のいのちを守る」人材育成教育研究拠点に採択されました。これは高度専門教育の普及や法案や政策、行政施策の研究、データ解析研究を行うものです。より一層、高度な死因究明を行うとともに、死因究明学の教育研究に邁進します。

是非とも志を同じにする方に参画いただき、ご一緒に高度な死因究明とそして一人でも多くのいのちを救っていただくことを願っております。医師を含む医療関係者のみならず、若い学徒から高齢の方までお待ちしております。
 

令和5年4月1日 松本 博志

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教授プロフィール

平成3年和歌山県立医科大学卒。平成8年に京都大学大学院にて医学博士号取得。米ハーバード大客員研究員,札幌医科大学教授を経て, 平成25年より現職。平成26~平成30年には大阪府監察医事務所長を兼務。大阪大学大学院高等司法研究科(法科大学院)や法学部でも教員を務める。

趣味は野球と水泳。野球のポジションは投手でその面白さを札幌医大時代に野球部学生と院生(共に現在整形外科医)に教わりはまる。11種類の変化球を投げられるまで成長した。大阪大学に採用後は職員野球部に入るとともに医学部野球部の監督・部長を務めているが、どちらも練習と試合に出られないのが悩み。水泳はオールラウンダで、いずれは世界マスターズで…と妄想を持つがここ7年泳げていない。SUDOKUと自己満の詩作は飛行機移動中にて。

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